危険物取扱者とは?
危険物取扱者は、危険物を大量に「製造・貯蔵・取扱」する場所で必要とされ、管理責任者の役割を担うのが危険物取扱者です。 印刷・燃料・塗料・薬品関係や化学工場、ガソリンスタンドなど多業種の職場で活躍しています。危険物取扱者は、一定の数量以上の危険物を取り扱うために必要な国家資格のひとつです。
危険物取扱者の職場
(1)危険物を取り扱っている(販売している)職場
ガソリンスタンドに代表される危険物を一定の数量取り扱っている職場は必ず危険物取扱者の資格保持者が必要です。ガソリンスタンド以外にも、化学工場なども危険物を扱っているところは多いです。
(2)危険物を製造している職場
危険物を製造している職場も、危険物資格保持者が必要です。また、危険物を製造している職場では、完成した危険物を出荷しなければなりません。その為の運転手としても危険物取扱者が必要です。
(3)危険物を保管している職場
石油プラントなどの、危険物を大量に保管してある職場も危険物取扱者を必要としています。危険物というのは、ただ保管してあるだけでも扱いが悪ければ発火や爆発の危険性があります。
また、危険物は保管の仕方が異なると、その分だけ危険物保安監督者が必要です。この保安監督者も危険物取扱者でないと就くことができません。保管場所の規模によっては複数の危険物取扱者が必要です。なお、危険物保安監督者になるためには6か月以上の危険物を取り扱う実務経験が必要です。
危険物取扱者の種類
危険物取扱者は、甲種、乙種、丙種に分類されており、取り扱いができる危険物の種類が定められています。この内、最も人気のあるのが乙種第4類(通称、乙4)です。この資格を取ればガソリンスタンドで取り扱うガソリン、灯油、軽油等が扱える様になります。
(1)甲種(最上位資格)
第1類から第6類の全ての危険物を扱えます。
(2)乙種(2番目に高度な資格)
全6類の内、試験に合格した類の危険物を扱えます。
(3)丙種(危険物取扱資格の入門資格)
乙種第4類の内、指定された危険物のみ扱えます。
危険物取扱者の将来性
危険物取扱者の資格は、実際に化学工場やガソリンスタンドなどで働く人が、仕事上の必要から取得するケースがほとんどです。一般に、有資格者には資格手当が付きます。そのような意味でも有利ですし、転職時のアピールポイントになります。
危険物保安統括者、危険物保安監督者、危険物施設保安員などになるためには危険物取扱者の資格を持っていることが条件になります。その為、危険物取扱者の資格は、昇進・昇給条件の会社もあります。今後も必ず必要とされる将来性のある資格と言えます。
危険物取扱者になるためには?
危険物取扱者になるためには、国家試験である危険物取扱者試験に合格しなければなりません。
危険物取扱者試験とは?
受験資格 |
甲種のみ受験資格があり、以下の条件となっています。 (1)大学で化学を専攻し、卒業するか15単位以上の単位を得たもの(2)乙種の免許を受け2年以上の実務経験を有するもの(3)第1類または第6類・第2類または第4類・第3類・第5類の乙種免許のうち4種類以上を有する者(4)修士、もしくは博士の過程を持ち化学の事項を専攻したもの
乙・丙種 |
---|---|
申込受付 | 随時(試験前2ヵ月頃) |
試験日 |
乙種四類は各都道府県で年2回以上(東京都は毎月)
詳細は、オフィシャルページをご確認下さい。 |
試験地 | 各都道府県(専用施設や大学・専門学校など) |
出題形式 |
マークシート(合格ラインは全科目6割以上正解、電卓の使用不可) |
受験手数料 | 丙種2,700円、乙種3,400円、甲種5,000円 |
危険物取扱者試験の合格率は?
危険物取扱者試験の合格率は、甲種が30%前後、人気の乙種四類が35%前後、丙種が60%前後になっています。全体的には、一発で合格している方は少なく、複数回の受験で合格されている方が多い試験になっています。
年度 |
区分 |
甲種 |
乙種 |
丙種 |
合計 |
---|---|---|---|---|---|
平成28年度 |
申請者 |
2,266 |
25,138 |
1,481 |
28,885 |
受験者 |
1,884 |
21,987 |
1,387 |
25,258 |
|
合格者 |
590 |
9,110 |
878 |
10,578 |
|
合格率 |
31.3 |
41.4 |
63.3 |
41.9 |
|
平成27年度 |
申請者 |
2,138 |
24,136 |
1,644 |
27,918 |
受験者 |
1,818 |
21,574 |
1,565 |
24,957 |
|
合格者 |
598 |
9,674 |
943 |
11,215 |
|
合格率 |
32.9 |
44.8 |
60.3 |
44.9 |
危険物取扱者試験の合格に必要な学習時間はどれくらい?
初学者が危険物取扱者の試験に合格するのに必要な勉強時間は甲種が300~500時間程度、乙種と丙種100~200時間程度といわれています。現在の職場や学校での専攻により、スタートラインが異なりますが、一発合格を目指すのであれば、早めの学習スタートがポイントになります。
危険物取扱者試験は独学で合格することは可能?
初学者にとっては、危険物取扱者試験の学習は理解が難しい場合があります。一発で合格するためには、なるべく通信講座など、危険物取扱者試験のプロのカリキュラムを利用したほうが、合格率は飛躍的に向上します。
学生を卒業して試験を受けるのが久しぶりの方は、どこから学習したら良いのか?試験対策にどのくらいの期間が必要なのか?など不慣れな点が多いですので、できるだけ通信講座等を利用しましょう!
どんな試験にも言えることですが、試験に合格することがゴールではありません。資格をしっかりと活用して職場で継続して正しく運用していくことがゴールになります。そのために合格さえすれば良いのではなく、しっかりと学習した内容を理解することが重要になります。そのような意味でも通信講座などを利用し、しっかりと学習することが必要と言えます。
危険物取扱者試験に一発合格を目指す「おすすめの学校や教材」とは?
学校名(教材名) | 詳細 |
JTEX |
(1)基礎知識習得→例題→レポート→模擬テストのシステムで学習して、試験合格の実力を身につけます。(2)[特に重要][重要]マークにより、メリハリのついた学習ができます。(3)第4類を中心に構成していますが、第4類以外の各類についても専用のレポートで学習できます。
学費:15,120円
|
ユーキャン |
テキストは、活字が大きく図解をたくさんとり入れ、専門用語もかみ砕いてわかりやすく説明。出題頻度が高いと想定されるところにマトを絞って、合格に必要なポイントをしっかりとムダなく学びます。
学費:39,000円
|
スタディアプリ |
スタディサプリでは、「危険物取扱者」合格を目指す学校を900校前後紹介しています。 |
危険物取扱者試験の過去問は?
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